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REZUMTMによる前立腺水蒸気治療(Water Vapor Energy Therapy: WAVE治療)について


WAVE治療は「低侵襲」で「合併症の少ない」治療法です。

前立腺肥大症はその名の通り前立腺が肥大することにより尿道に物理的に閉塞をきたし、排尿困難や尿閉をきたす疾患です。

前立腺水蒸気治療は水蒸気を前立腺に注入することにより前立腺肥大症を治療します。「低侵襲」「短時間」「異物が体内に残らない」という特徴があり、治療効果についても尿勢改善は従来のTUR-Pに比べ軽度劣るものの、自覚症状の改善効果は高い。また効果の持続も5年間の調査で証明されており、再手術率も2-4%と低いことも示されています。

治療の合併症も一時的な排尿障害(16.9%)や尿閉(4.4%)、血尿(11.0%)や血精液症(7.4%)などがありますが一般的に軽微で安全性が高いとされています。
同時期に保険適応となった前立腺吊り上げ術に比べ、尿道カテーテルの留置期間が長いことや治療効果がでるまでにすこし時間がかかることの問題点はありますが、「異物が体内に残らないこと」、吊り上げ術では治療が難しい前立腺の変形である「中葉肥大においても治療が容易」であることは十分な利点であると考えます。

WAVE治療の実際

治療の実際は麻酔下に内視鏡を尿道から挿入し、前立腺に針を刺しそこから水蒸気を10秒ほど注入します。これを何カ所か繰り返したのち尿道カテーテルを留置して手術終了となります。手術時間はおよそ10分程度で終了します。出血は通常少量で済みますが内視鏡の視野が保たれているほうが手術自体が容易で安全性が高くなるため可能であれば抗凝固剤/抗血小板剤は休薬を行います。翌日には尿道カテーテルを留置したままで退院が可能です。尿道カテーテルは、様々な条件によりますが術前にカテーテルが留置されていない患者は約1週間、術前より尿閉状態でカテーテルが留置されていた患者は約1カ月後の外来再来時に抜去します。

WAVE治療の適応

この手術の対象は、手術療法が適用される患者のうち、全身状態や手術侵襲を考慮して、従来の手術療法(TURP、HoLEP、PVP など)が困難な症例となっています。

WAVE治療目的で当院に受診するには

当院では2023年6月6日に静岡県で初めて本治療を導入し、リスクの高い患者様や高齢な患者様に対しても安全に施行しております。ただし膀胱機能がすでに障害されている患者様への効果はよわいと考えられます。
まずは前立腺肥大症による排尿障害であることを泌尿器科のクリニックもしくは病院にて診断していただき、主治医に相談し予約を取ってもらい、受診の手続きを行ってください。
※主治医の先生へ:現在WAVE治療に対する専門外来はありません。地域連携室にお電話いただき、受診予約を調整いただけますよう、よろしくご高配のほどお願い申し上げます。
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