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診療科・部門

リハビリテーション科



リハビリテーション科長 甲山 篤

ごあいさつ

リハビリテーション科 係長/新屋 順子
当院リハビリテーション技術科は、整形外科疾患、脳卒中、呼吸器・循環器疾患系、外科の手術後、その他あらゆる疾患の急性発症をされた患者さまを中心に、手術または発症まもない急性期から開始することを目指しています。リハビリテーションの開始時期は、治療と並行し可能な限り早期から行うことが大切であるとされています。急性期のリハビリテーションの目的は正しい知識に基づいたうえで、安全に配慮し、二次的障害とされる廃用症候群の予防と、日常生活動作能力の獲得を最大限にはかることです。そのため、急性期のリハビリテーションを継続して行うために土曜日やゴールデンウィーク、シルバーウィーク、年末年始にも出勤日を設ける体制作りを行なってまいりました。
理学療法部門は主に早期離床と移動能力の獲得を行います。また、さまざまな外科的治療の前から介入し、術後の肺炎など呼吸器合併症の予防や体力の回復を目指します。2023年4月からは新たに心臓疾患の患者さんに対して外来リハビリテーションを開始しました。新生児科においては出生直後から発達や哺乳の援助を行い、退院後も継続して家庭での療育に関する指導も行っています

作業療法部門は日常生活における身辺動作や家事動作を適切な方法で行うための援助や、生活に必要な時間や物の使用の仕方、記憶、認識能力の評価および訓練を行っています。記憶、認識能力の評価を通じて、自動車運転免許の再獲得に対して、主治医へ情報提供を行うこともあります。お食事の自力摂取が困難な患者さんに対しては、姿勢や食器、スプーンや箸などの食事道具の選定などの環境整備も行っています。平成29年からは当院で手術を受けられるすべての乳がん患者さんに対して手術前から、手術後の腕の機能回復が速やかにはかられるよう支援するとともに、乳房再建術後の機能回復も行なっています。
言語療法では、脳血管障害による失語症のほか、小児科の聴覚障害や言葉の発達の遅れなどコミュニケーションに問題のある患者の評価、練習を行っています。また近年対象患者の高齢化による嚥下障害が増加しているため、摂食嚥下に対する練習も行っています。

平成26年から施設基準を取得した「がん患者リハビリテーション」では、理学療法、作業療法、言語療法で協働して、入院中のがん患者さんに対するリハビリテーションを積極的に行っています。各診療科から紹介された入院中のがん患者さんに対して、治療後の早期回復や自宅退院へ向けたリハビリテーションを実施しています。今後は急性期の治療に加え、長い闘病を支える支持療法にも力を入れていくことを計画しています。

以上各職種の特性を生かしながら、他職種と連携したリハビリテーションを提供としていくことを目標としています。

各部門紹介

リハビリテーションとは、病気・けが・高齢・障害などによって運動機能が低下した状態にある人々に対し、能力低下やその状態を改善し、社会復帰などを支援していくことを指します。
一般的にリハビリテーションは、大きく理学療法・作業療法・言語療法に分かれます。

①理学療法

成人の理学療法では、骨折や変形性股関節症・膝関節症などの整形外科疾患の患者さんや脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患の患者さんに対して、術後および発症後早期よりリハビリを行い、急性期病院~回復期病院へのスムーズな移行や早期社会復帰を支援しています。また消化器外科や心臓血管外科、呼吸器外科の術後患者さんに対して術後早期退院を目指したリハビリを行っています。さらに慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの慢性呼吸器疾患に対する呼吸困難感や息切れの改善を目標とした外来呼吸器リハビリテーションも行っています。

小児の理学療法では、生まれつきの病気や生まれた後の病気・事故などにより、寝返り・お座り・立つ・歩くなどの運動機能に問題が出ているお子さんや、運動発達がゆっくりなお子さんに対して早期からの発達援助、育児支援を行っています。おもちゃを使い遊びながら運動機能の発達を促したり、自宅でできる練習方法をお伝えしたりしています。必要に応じて、下肢装具や車椅子・座位保持装置などの検討も行っています。当院の主な対象は、新生児集中治療室に入院中の赤ちゃんから、就学前のお子さんです。地域の療育センターなどとも連携をとり、お子さんやご家族が快適に楽しく過ごせるようなアドバイスが出来るように心がけています。

②作業療法

作業療法とは、食事・更衣・トイレ動作など、日常生活に必要な様々な動作を、適切な方法で身につける訓練を行うリハビリテーションの一つです。当院では、病気やけがなどで体に障害を受け、手の細かい動作や日常生活が不自由になった患者さんに対して、物を持つ・スプーンや箸を使う・ボタンをかけるなどの動作が自立する事を目標に支援しています。また、実際に訓練室だけでなく患者さんの生活の主体となる病棟の環境に合わせ、トイレ動作や食事場面での支援を行っています。また、病気や事故によって脳に障害を受けた患者さんには、日常生活や社会復帰に必要な記憶や認知能力などを検査し、学校や職場に適応できるように訓練を行っています。

③言語療法

言語療法では何らかの疾患・原因により、ことばによるコミュニケーションが困難になった患者さんを対象に、個別に検査・訓練を行っています。成人では脳血管障害・頭部外傷などの疾患により、失語症(ことばを話す・聞く・読む・書くことが困難になる)・構音障害(麻痺などにより呂律が回らない)といった言語障害を来した方の検査・訓練を行います。また、小児では口蓋裂の発音検査や、ことばの発達に遅れのあるお子さんの発達検査を行い、指導・助言を行います。検査・訓練は患者さんの体調・状態などを考慮し、病棟または言語聴覚室で行います。また、プレイルームとして小児言語聴覚室を完備しています。

施設基準

脳血管リハビリテーション料(I)
廃用症候群リハビリテーション料(I)
運動器リハビリテーション料(I)
心大血管リハビリテーション料(I)
呼吸器リハビリテーション料(I)
がん患者リハビリテーション料

スタッフ構成

理学療法士 16名(内1名小児・新生児専属)
作業療法士 9名(内非常勤職員2名)
言語療法士 2名
受付 1名

認定士・資格一覧

呼吸認定理学療法士 3名
循環認定理学療法士 1名
脳卒中認定理学療法士 3名
運動器認定理学療法士 2名
呼吸療法認定士 14名
糖尿病療養指導士 1名
心臓リハビリテーション指導士 3名
臨床心理士 1名
ケアマネージャー 2名

他職種との連携(カンファレンス・委員会)

脳外科・神経内科カンファレンス 毎週月曜日
循環器内科カンファレンス 毎週月曜日
整形外科カンファレンス 毎週火・水曜日 /隔週金曜日 人工股関節
消化器外科カンファレンス 毎週月曜日
内分泌科カンファレンス 毎週月曜日
小児科カンファレンス 毎月最終水曜日
新生児科カンファレンス 毎週最終木曜日
緩和ケアカンファレンス 毎週木曜日
呼吸器内科カンファレンス 毎週火曜日
血液内科カンファレンス 毎週金曜日
栄養サポートチーム委員会 毎週水曜日
人工呼吸器サポートチーム委員会 毎週水曜日
褥瘡カンファレンス 毎週水曜日
支持療法委員会 隔月

実績

各部門のリハビリテーション実施件数(件)
2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
理学療法 32,320 34,978 37,772 37,126 37,412 40,778 39,871 42,562
作業療法 18,073 12,301 18,093 17,555 11,701 15,848 16,840 16,454
言語療法 4,001 2,521 3,208 3,271 3,558 3,517 3,405 3,111
がんのリハビリテーション 1,149 1,567 2,510 3,563 3,149 4,736 4,798 4,451
各部門の新患依頼数(件)
2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
理学療法 2,845 3,042 3,279 3,465 3,659 3,719 4,003 4,296
作業療法 1,144 1,115 1,233 1,444 1,437 1,524 1,631 1,671
言語療法 322 387 504 522 528 588 634 677

学会活動および発表実績

日本呼吸ケアリハビリテーション学会
日本心臓リハビリテーション学会
日本がんサポーティブケア学会
日本理学療法士学会
日本作業療法士学会
日本がんリンパ浮腫理学療法学会
日本骨格筋電気刺激研究会
日本股関節学会
日本臨床栄養代謝学会

所有機器

超音波治療機器(UST-770 伊藤超短波製)
ベルト式骨格筋電気刺激治療器(auto tens pro ホーマーイオン製)
徒手筋力計(mobie サカイ医療製)
電子式診断用スパイロメーター(Auto spiro AS-507 ミナト医科学製)
低周波治療器(trio300/エスパージュ 伊藤超短波)
小児用座位保持椅子(オットーボック社製)
小児用歩行器(オットーボック社製)
上肢用過流浴(HK-151 OG技研製)
下肢用過流浴(HW-250 OG技研製)
ポータブルスプリングバランサー(PSB-300 ハニーインターナショナル)等

リハビリテーション技術科の取り組み

カンファレンスや委員会活動以外にも、院内の勉強会、患者さまむけ行事に参加しています。

がんサロンで春恒例の、病院屋上で青空の下で
理学療法士による体操教室

早期リハビリテーションを積極的に行うとともに、リハ中の患者さまの急変にも迅速に対応できるよう、一次救命処置の訓練を年に二回行っています。

リハビリテーションQ&A

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