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診療科・部門

内分泌・代謝内科



診療科の特徴

臨床研究管理センター長 兼 治験管理室長 
兼 内分泌代謝内科部長 長山 浩士

令和4年4月現在、常勤医師5名、非常勤医師1名(外来のみ)で診療に当たっています。

入院、外来ともに最も多い糖尿病患者さんに対しては、合併症の管理で他科との連携が必須となりますが、当院では、眼科(網膜症)、腎臓内科(腎症)、脳神経内科(神経障害)、循環器内科(虚血性心疾患)、心臓血管外科(虚血性心疾患)、脳神経外科(脳梗塞)、皮膚科(白癬)、形成外科(足壊疽)、歯科(歯周病)等、糖尿病合併症管理に欠かせない複数の専門科がそろっており、密接に連携して診療することが可能です。
また当院では栄養士も充実しており、細かな栄養指導を組んでおります。さらに看護師1名、薬剤師1名、理学療法士1名、栄養士2名が日本糖尿病療養指導士を取得しており(令和6年5月現在)令和3年には1名が糖尿病看護認定看護師を取得しました。きめ細かな患者指導、最新の薬剤、機器を取り入れ患者さんに最適な糖尿病治療を提供できるように努めています。

糖尿病については自覚症状がないうちから適切な治療が大変重要ですし、甲状腺疾患についても適切な診断と治療を受けることが大事です。糖尿病については1時間程度、甲状腺については2時間程度である程度の検査結果が当日中に分かります。

当科入院のうち75%を占める糖尿病教育入院は現在8日間の日程で行っています。
入院中は毎食事前に血糖を測定しますので、食事療法、運動療法、薬物療法により日々改善する血糖値を自ら確認することができます。
また自分では多くないと思っていた食事も患者さん個々にあったカロリー計算された病院食を食べることで、実際よりどれくらい多かったかということを経験できます。多くの患者さんが最初の数日間で体重減少を経験します。

入院中は、医師、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、検査技師がチームで糖尿病教育にあたります。具体的には医師・看護師による糖尿病教室や、栄養士による栄養指導をはじめ、薬剤師による薬の講習、検査技師による検査の講習、理学療法士による運動療法の講習、看護師による糖尿病日常管理の講習(フットケア)などを行います。また、インスリン注射が必要な患者さんには入院の期間に薬剤師、看護師からインスリン手技、また血糖自己測定の指導があり、これらを習得します。高齢の方で手技習得に時間がかかる場合、血糖の改善が不十分な場合などには2週間を目安に入院を延長します。

なお、仕事の都合等で長期間の休みが取れない場合は、週末のみの2泊3日、3泊4日入院も可能です。また、どうしても入院できない場合には外来でインスリンを導入する場合もあります。また、毎週木曜日午後には外来で糖尿病教室も開いていますので入院できない方はそちらに参加していただくことも可能です。 インスリン治療も適切に早期にはじめれば、入院中または外来でやめることができる患者さんもいます。なお、基本的には食事療法、内服療法、またインスリン治療で安定すれば、かかりつけ医へ紹介させていただきますのであらかじめご了承下さい。もちろん、再び悪化した場合、救急疾患の場合は、かかりつけ医と連携の上、当科で責任をもって外来、入院加療いたします。専門施設として、1型糖尿病患者さんの治療も積極的におこなっており、インスリンポンプ療法も実施しています。2016年からフットケア外来も開設しています。

甲状腺疾患については採血、超音波検査、放射線検査等を駆使して正確な診断と迅速な治療を心がけています。バセドウ病に関しては、十分な説明と同意の後、内服治療、アイソトープ治療、手術治療から適切な治療を選択して行います。結節性甲状腺腫(腺腫様甲状腺腫、濾胞性腫瘍、甲状腺嚢胞、甲状腺癌)については外来にて超音波検査と細胞診を行い、手術が必要な患者さんは当院耳鼻咽喉科へ紹介いたします。

なお、甲状腺全摘後でハイリスクの患者さんには追加治療として外来アイソトープ治療(ヨード内用療法)を当院放射線治療科と協力して行います。

頻度の少ない副腎、下垂体疾患については浜松医科大学と連携の上、検査をすすめてまいります。基本的には当院にて診断から、治療まですすめてまいりますが、特殊な検査、治療は浜松医科大学へ紹介して受けていただく場合がありますのであらかじめご了承下さい。原発性アルドステロン症のサンプリングは当院で実施可能です。(2023年実績3件)

その他、高カルシウム血症の原因検索、として副甲状腺疾患の診断・治療(耳鼻科へ依頼して手術)や、生活習慣病として脂質代謝異常(高脂血症)、高尿酸血症、メタボリックシンドロームの診断、治療も行います。

内分泌・代謝内科のあゆみ

平成3年~ 内分泌代謝専門外来開始
平成12年~ 糖尿病学会認定教育施設
平成20年4月~ エコー下、甲状腺細胞診開始
平成21年8月~ バセドウ病のアイソトープ治療開始
平成22年6月~ 糖尿病インスリンポンプ療法開始
平成24年4月~ 内分泌学会認定教育施設
平成24年4月~ 全館電子カルテ連動血糖測定器(POCT器)導入(NECの電子カルテとテルモのメディセーフフィッ トプロの連動は全国初)
平成24年11月~ 自己血糖測定器記録のコンピューター取り込みによる活用開始
平成24年12月~ 甲状腺学会認定専門医施設
平成26年9月~ 甲状腺癌の外来アイソトープ治療(放射性ヨード内用療法)開始
平成27年1月 「自己血糖測定記録のコンピューターへの取り組みによる活用」で浜松市医療奨励賞を受賞
平成28年〜 フットケア外来開始
平成29年4月 CGM(持続血糖測定)開始
令和4年〜 透析予防外来開始

対象疾患

糖尿病(1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病など)
甲状腺疾患(バセドウ病、橋本病、亜急性甲状腺炎、甲状腺眼症、結節性甲状腺腫(良性・悪性腫瘍)など)
下垂体疾患(クッシング病、先端巨大症、下垂体機能低下症など)
副腎疾患(原発性アルドステロン症、クッシング症候群、副腎不全など)
副甲状腺疾患(原発性副甲状腺機能亢進症など)
脂質異常症(高脂血症)
高尿酸血症
高血圧症(二次性高血圧スクリーニングを含む)

糖尿病教育入院をしてみませんか

糖尿病は一生付き合っていかなければならない病気です。
糖尿病教育入院は、その基盤となる食事・運動・薬物療法を中心に学び、実際に体験いただく為のプログラムです。
普段仕事や生活に追われて自己管理が後回しになっている方や治療のきっかけをつかめないでいる方は、自分のお身体のために8日間だけでも時間を割いて、糖尿病教育入院を体験されてみてはいかがでしょうか。プログラムは原則8日間ですが、仕事の都合等に合わせた短期入院にも対応しております。

医師紹介

長山 浩士(ながやま こうじ)

臨床研究管理センター長 兼 科部長 兼 総合診療内科医長 兼 治験管理室長
専門分野
糖尿病、甲状腺疾患など内分泌代謝全般
資格等
日本内科学会総合内科専門医
内分泌代謝・糖尿病内科領域専門研修指導医
日本糖尿病学会指導医
日本内分泌学会指導医・評議員
日本甲状腺学会専門医
医学博士
略歴
卒業大学名:浜松医科大学
免許取得年:平成10年

織笠 桜子(おりかさ さくらこ)

医長
専門分野
糖尿病、甲状腺疾患など内分泌代謝全般
資格等
日本糖尿病学会専門医
日本内科学会総合内科専門医
内分泌代謝・糖尿病内科領域専門研修指導医
日本内分泌学会専門医
略歴
卒業大学名:岩手医科大学
免許取得年:平成23年

青島 美咲(あおしま みさき)

副医長
専門分野
糖尿病、甲状腺疾患など内分泌代謝全般
資格等
内分泌代謝・糖尿病内科領域専門研修指導医
日本糖尿病学会専門医
日本内分泌学会専門医
日本老年医学会老年科専門医
日本内科学会認定医
略歴
卒業大学名:秋田大学
免許取得年:平成24年

安島 宏(あじま ひろし)

副医長
専門分野
糖尿病、甲状腺疾患など内分泌代謝全般
資格等
日本内科学会内科専門医
略歴
卒業大学名:山形大学
免許取得年:平成28年

原田 莉紗子(はらだ りさこ)

医師
専門分野
糖尿病、甲状腺疾患など内分泌代謝全般
資格等
-
略歴
卒業大学名:浜松医科大学
免許取得年:令和2年

田口 彩(たぐち あや)

医師
専門分野
糖尿病、甲状腺疾患など内分泌代謝全般
資格等
-
略歴
卒業大学名:浜松医科大学
免許取得年:令和3年

週間予定

新患 外来
(織笠AM)
外来
(長山AM)
外来
(原田AM)
外来
(田口AM)
再診 外来
(沖AM・田口PM)
外来
(原田AM・織笠PM)
外来
(長山AM・織笠PM)
外来
(長山)
専門外来 甲状腺結節外来
担当医
(連携室予約のみ)
糖尿病チーム
カンファ
カンファ
回診

実績

2021年度 2022年度 2023年度
入院患者数 299 322 396
紹介数 346 407 348
逆紹介数 574 490 555
外来患者数(※) 2874 2773 2867
外来糖尿病患者数(※の内) 1530 1484 1667
1型糖尿病患者数(上記の内) 128 132 124
インスリンポンプ療法(1型の内) 12
AHCL(上記を除く) 4
外来甲状腺疾患患者数 1017 952 923
甲状腺細胞診(内分泌代謝内科実施分) 142 161 151
バセドウ病アイソトープ治療 7 3 7
甲状腺癌アイソトープ治療 2 4 2

施設認定

日本糖尿病学会 認定教育施設
日本内分泌学会 認定教育施設
日本甲状腺学会 認定専門医施設

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