X線撮影・被曝線量一覧表
日本の医療における放射線被ばくは他の医療先進国のなかでも多いと言われています。
そのなかで、私たち診療放射線技師に与えられた使命は、医療放射線量の低減であり、
必要最低限の放射線量を使用し、診断・治療を行ううえで最大限のメリットを得るよう
常に努力をつづけています。

医療被ばくには線量限度が設けられていません。
そこで、放射線診断において、良好な技術水準の条件のもとで患者の被ばく線量が
一定の範囲に抑えられ、かつ期待どおりの有益な診断情報が得られることを確保するために、
典型的な検査に対してガイダンスレベルがIAEA(国際原子力機関)によって提案されています。
つまり一般的なX線検査について、平均的に被検者が受けると考えられる放射線量を
指標として示すものが「ガイダンスレベル」です。

これを受け、日本の医療放射線被ばくの低減を目的として、社団法人日本放射線技師会で
医療被曝低減目標値が報告されています。
これは世界的に見ても厳しい値になっています。

このガイダンスレベルおよび低減目標値と共に当院の被ばく線量の、
測定による算出推定値を掲載します。
放射線科TOP
装置 撮影
部位
管電圧
[kV]
mAs値
[mAs]
FFD
[cm]
体厚
[cm]
当院の
X線撮影の

表面線量
[mGy]
IAEA
ガイダンス
レベル
[mGy]
日本放射線
技師会
医療被曝
低減
目標値
[mGy]
CXDI 胸部
(正面)
130 5.0 200 20 0.166 0.4 0.3
胸部
(側面)
130 8.0 200 30 0.288 1.5 0.8
腹部 85 28.0 120 17 1.083 10.0 3.0
頭部
(正面)
80 25.0 120 18 0.764 5.0 3.0
頸椎 80 8.0 120 12 0.232      − 0.9
胸椎
(正面)
80 45.0 120 19 1.380 7.0 4.0
胸椎
(側面)
80 30.0 120 30 1.201 20.0 8.0
腰椎
(正面)
80 45.0 120 19 1.205 10.0 5.0
腰椎
(側面)
90 65.0 120 27 3.310 10.0
骨盤
(正面)
80 35.0 120 18 0.933      − 3.0
上腕骨 80 5.0 120 7 0.135      −
大腿骨 80 20.0 120 17 0.597      − 2.0
膝関節 80 8.0 120 12 0.215      − 0.5
下腿骨 80 7.0 120 9 0.175      −
足関節 80 5.0 120 7 0.120      − 0.3
小児
胸部
(正面)
100 2.0 150 10 0.066      − 0.2
小児
胸部
(側面)
100 3.2 150 15 0.111      −
グース
マン
130 15.0 120 30 1.935      − 9.0
マルチ
ウス
130 20.0 120 35 2.862      − 10.0
CR 小児
胸部
(正面)
80 2.0 150 10 0.043      − 0.2
小児
胸部
(側面)
80 3.2 150 15 0.077      −
肘関節 60 4.0 120 5 0.063      −
60 2.5 120 2 0.037      − 0.1
聴器 80 16.0 120 16 0.442      −
注)上記のうち、胸部・腹部・胸椎・腰椎・骨盤にはフォトタイマを使用し、
   mAs値は平均値を例として挙げた。
  グースマン・マルチウスにおいてはフォトタイマを使用するが、mAs値は最大値であり、
  実際の撮影ではこの値を超えることはない。
  付加フィルタとして0.5Al+0.05Cuを使用している。