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心臓血管外科

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特徴

  • 豊富な経験を活かしてあらゆる症例に対応します。
  • 循環器科医、麻酔科医、看護師、臨床工学技士らとのカンファレンスを通じて、個々の患者さん及び御家族にとって最良と考えられる治療(手術)を選択します。
  • 紹介された患者さんは、退院後落ち着いた時点で紹介医のところへ戻って、その後の治療を受けていただいています。そして、当科外来でも6ヶ月に1回のチェックを続けるようにしています。

(1)対象疾患・施行している手術

心疾患

  • 虚血性心疾患:冠動脈バイパス術、心筋梗塞の合併症(心臓破裂、心室中隔穿孔など)に対する手術、心筋梗塞後心室瘤・虚血性心筋症に対する左室成術
  • 心臓弁膜症:僧帽弁や大動脈弁の形成術、大動脈自己弁温存基部置換術、人工弁置換術
  • 不整脈:心房細動に対するMaze手術など
  • 先天性心疾患(成人):心房中隔欠損症及び心室中隔欠損症に対する根治手術
  • その他:弁膜症を合併する感染性心内膜炎や粘液腫などの心臓腫瘍に対する手術など

血管疾患

  • 大動脈疾患:大動脈瘤切除兼人工血管置換術(腹部大動脈瘤、胸部大動脈瘤、大動脈解離など),大動脈腸骨動脈閉塞症に対するバイパス術
  • 末梢動脈疾患:バイパス術(慢性閉塞性動脈硬化症、バージャー病),人工血管置換術(末梢動脈瘤、内臓動脈瘤、外傷性血管損傷),血栓除去術(急性動脈閉塞症)
  • 静脈疾患:下肢静脈瘤に対するレーザー治療を含む手術

その他

  • 人工血管による内シャント形成術 他科手術の血管吻合や修復など

(2)手術に対する考え方

基本的考え方

  • 各々の患者さんの状態に応じて、最も安全且つ有効な術式を選択します。
  • 術前の手術説明を理解し易い表現で十分に行うことにより、患者さん及び御家族が納得して手術に臨むことができるように万全を期します。
  • 手術後の経過説明を適宜行い、患者さんと御家族が安心して退院に向けて準備ができるようにします。
  • 退院時に患者さん及び御家族に手術後の検査結果を説明し、安心して退院後の社会復帰が進むようにします。
  • 緊急手術にも24時間体制で対応します。

代表的手術に対する考え方

  • 下肢静脈瘤に対する手術:女性を中心に国内で1千万人を超える患者がいるとされる下肢静脈瘤。従来、弁不全を起こしている静脈を引き抜くストリッピング手術が主流でしたが、皮膚に多数の切開が必要で、出血や神経損傷など合併症の危険もありました。当科では術後の疼痛や知覚神経障害などの合併症を防止するためTLA麻酔(低濃度浸潤麻酔)を併用した選択的な内翻式ストリッピング手術を基本として良好な成績をおさめてきました。そして2011年にレーザー治療の保険診療が認められたことにより治療の幅がさらに大きく広がりました。当院では浜松市内でいち早くレーザー治療を導入し、2012年4月から臨床応用を開始しました(中日新聞記事)。レーザー治療は、弁不全をきたした静脈内に光ファイバーを通し、先端から出るレーザーの熱で静脈を閉塞させる手術で傷跡も残らず、片脚なら30分あまりで手術は終わり、入院期間も2泊3日と短くて済み、早期の日常生活への復帰が可能となっています。このように身体に優しい低侵襲治療のため患者さんの満足度は極めて高く、各地から多くの患者さんが来院されます。
    医療HOTステーション「下肢静脈瘤レーザー治療について」動画はこちらをクリックしてご覧ください。
  • 腹部大動脈瘤に対する手術:従来は開腹手術を第一選択とし、手術リスクの高い患者さん対してステントグラフト治療を選択枝の一つとして提示してきました。しかし、ステントグラフト治療の安全性と安定した長期成績が明らかになるにしたがい、当科でも2012年から積極的にステントグラフト治療に取り組んでいます。低侵襲で術後の回復も極めて早いことから、今後ステントグラフト治療の対象となる患者さんはますます多くなると思われます。また、腹部動脈瘤の患者さんでは冠動脈病変の合併が多く認められることが知られていますが、術前検査で狭窄病変が明らかになった場合には、腹部大動脈瘤に対する治療の前に循環器内科による冠動脈カテーテル治療を受けて頂くようにして、万全の体制で治療に取り組んでいます。
  • 慢性閉塞性動脈硬化症に対する手術:病変に応じて、循環器内科と共同でのカテーテル治療あるいは当科の外科的手術が選択されます。また手術が選択された場合、患者さんの年齢とQOLを考慮して、解剖学的バイパス術と非解剖学的バイパス術を使い分けています。
  • 大動脈弁狭窄症に対する手術:近年、人口の高齢化に伴い、いわゆる動脈硬化性の大動脈弁狭窄症が増加しています。一旦症状が出現すると急速に生命予後は低下します。当科では80歳を超える方たちに対しても、術前に各臓器機能を十分精査した後、積極的に手術を行う方針でいます。このような大動脈弁狭窄症やその他の大動脈弁疾患に対する治療は従来人工弁置換術が唯一の治療法でしたが、当科では東邦大学・尾崎教授が開発した”自己心膜を使用した大動脈弁形成術”という術式も行っています。この方法は自己心膜(患者自身の心臓を包んでいる丈夫な膜組織)をグルタールアルデヒド(強度を上げる溶液)にて処理した後、患者さん自身の3枚の大動脈弁尖に対応する大きさに切り取り、弁の形態を正確に再現して移植するものです。この術式は、近年欧米でも熱い注目を集めている画期的な手術です。当院では2012年5月に尾崎教授の協力を得て、静岡県初の成功例を89歳女性でおさめて以来、積極的に”自己心膜を使用した大動脈弁形成術”に取り組んでいます(→静岡新聞記事)。患者さん自身の組織を使うことによるメリットは、血栓形成が起こらないためワーファリンを使う必要が全くないこと、感染に強いこと、人工弁よりはるかに大きな弁口面積が得られるため心臓に対する負担が無くなり術後の回復が極めて早いことなどの利点があります。従来の人工弁置換術に加え、この新たな術式が選択肢に加わることにより患者さんたちが手術によって受けるメリットはさらに大きくなりました。
    医療HOTステーション「自己心膜を用いた大動脈弁再建術」動画はこちらをクリックしてご覧ください。
  • 狭心症に対する冠動脈バイパス術:動脈グラフトを多用した確実な完全血行再建を図り、良好な遠隔成績が得られることが極めて重要です。さらに、手術の低侵襲化を図り、迅速な回復を可能にするために、従来体外循環使用心停止に施行されてきた冠動脈バイパス術も、体外循環を使用せずに心臓が拍動したまま手術を完遂するOPCAB(off pump coronary artery bypass:心拍動下冠動脈バイパス術)が多く行われるようになっています。この利点は、体外循環の使用に起因する脳梗塞などの合併症の回避、迅速な術後回復、輸血率の低減などがあげられます。当科では2010年から全面的にOPCABを第一選択術式とする方針で取り組んできました。最近(2013年1月〜2015年5月)の緊急症例3例を含む単独冠動脈バイパス術症例は63例です。OPCAB施行症例は55例です。完遂できたのは54例でOPCAB完遂率は98%、OPCAB率は87%です。成績を見ると緊急症例の1例を除いて死亡例はなく、待機手術における死亡率は0%です。また、平均バイパス本数は3.2本であり、ほぼ全例に完全血行再建がなされています。グラフト開存率は94.2%で全国の成績と比較しても、当科における成績は極めて良好です。
    医療HOTステーション「オフポンプ手術について」動画はこちらをクリックしてご覧ください。

診療実績

年間80〜100例の心・大血管手術と60〜80例の末梢血管手術をしています。そのうち緊急手術は10〜20%です。2012年からはレーザー治療により下肢静脈瘤の症例が飛躍的に増えました。年間の手術死亡率は対象となった患者さんの重症度により差がありますが、5年間を平均すると待機手術で1.0%、緊急手術で6.5%でした。心臓弁膜症、大動脈瘤、虚血性心疾患など、いずれも重症化したり、急速に状態が悪化したりする前に、至適な時期に計画的に手術を受けることが極めて重要です。

手術実績(2012〜2016)5年間

待機手術
  2012年 2012年 2013年 2014年 2016年 合計
症例数 141 169 150 142 119 721
手術死亡 1 1 3 0 2 7
手術死亡率 0.7 0.6 2.0 0.0 1.6 1.0
  
緊急手術
  2012年2013年 2014年 2015年 2016年 合計
症例数 22 23 24 15 24 108
手術死亡 1 2 2 1 1 7
手術死亡率 4.5 8.7 8.3 6.7 4.2 6.5
   
総数
 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 合計
症例数 163 192 174 157 143 829

外来診療担当医

外来診療担当医表はこちらです

医師紹介

循環器センター長 平岩 卓根ひらいわ たかね

専門分野

心臓血管外科全般

資格等

認定医:日本胸部外科学会
専門医:日本外科学会、日本心臓血管外科学会

略歴

1979年3月三重大学医学部を卒業
1979年4月 静岡市立静岡病院、三重大学附属病院、安城更生病院などに勤務
1999年7月浜松医療センター

科長 田中 敬三たなか けいぞう

専門分野

心臓血管外科全般

資格等

認定医:日本外科学会
専門医:日本外科学会、日本心臓血管外科学会、日本脈管学会

                下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術指導医、日本心臓血管外科修練指導医

略歴

1996年3月三重大学医学部卒
2002年3月三重大学大学院外科系胸部外科学卒
2004年2月三重大学医学部附属病院
2004年12月安城更生病院勤務
2008年7月浜松医療センター

医長 山本 希誉仁やまもと きよひと

専門分野

心臓血管外科全般

資格等

日本外科学会認定 外科専門医
専門医認定機構認定 心臓血管外科専門医
日本血管外科学会認定 血管内治療医
腹部ステントグラフト実施医・指導医
下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術指導医
日本心臓血管外科修練指導医

胸部ステントグラフト実施医

日本脈管学会認定 脈管専門医

略歴

1998年3月三重大学医学部卒
1998年4月三重大学 胸部外科
2004年5月浜松医療センター 心臓血管外科
2008年7月三重大学 胸部外科
2012年4月東京医科大学 心臓血管外科
2013年4月浜松医療センター

医員 夫津木 綾乃ふつき あやの

専門分野

資格等


略歴

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