平成27年度 浜松医療センター 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1222 250 378 577 724 922 2060 2976 2371 575
 2015年度に当院を退院した患者さんの人数を10歳ごとの年齢階級別に集計しています。
60歳以上の患者さんが全体の66.2%、80歳以上は24.4%と比較的高齢の方が占める割合が高く、高齢化の影響で年々その比率が高くなっています。
 これら60歳以上の患者さんでは疾患別に、各種のがんや、心疾患、脳血管疾患などの循環器系疾患が多く、また、高齢になるほど肺炎などの呼吸器系の疾患も多くなっています。 
 また、当院は地域がん連携拠点病院となっていて、全ての年代でがんの患者さんの割合が高くなっているのも特徴となっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 23 9.09 7.52 4.35 66.48
100380xxxxxxxx 体液量減少症 20 17.05 9.18 15 83.55
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 17 2.82 3.58 0 36.53
 救急科で最も多い入院症例は、脳震盪です。交通事故、転倒により受傷、脳挫傷、急性硬膜下血腫などの新鮮粗大損傷が存在しなくても、嘔気、健忘などの症状が強い場合は、入院管理としています。次に多い症例は、脱水です。高齢化社会を反映し、介護困難に陥り、全身衰弱で救急搬送される高齢者が増加しています。介護調整、退院調整まで行うこととなります。3番目は急性薬物中毒です。比較的若年の精神疾患患者の自殺企図が多いです。クリニカルパスを適用し、短期間で自宅退院、かかりつけの精神科医療機関継続管理としています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 30 10.7 9.71 0 69.6
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 25 20.44 15.39 4 67.04
110280xx02x10x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 21 39.14 33.71 9.52 72.33
 腎臓内科で最も多い症例は血液透析の準備のための内シャント手術を行う慢性腎不全です。腎機能低下が進行した場合、近い将来の血液透析の準備として内シャント手術を行います。次に多いのが、手術がない慢性腎不全です。腎不全の進行抑制のための食事療法、種々の合併症の治療、急激な腎不全の進行の治療介入のための入院です。3番目は血液透析導入の慢性腎不全です。あらかじめ内シャント手術を行って血液透析の導入をした慢性腎不全と、高度の腎機能低下のため当院に紹介され、そのまま内シャント手術を行って血液透析を開始した慢性腎不全またはカテーテルで血液透析を開始し、その後内シャント手術を行った慢性腎不全です。内シャント手術と血液透析導入を同時に行うと在院日数が長くなります。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 123 17.72 17.69 0 71.91
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等2 2あり 87 41.23 43.59 1.15 56.82
130030xx99x30x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 44 17.82 18.19 2.27 67.84
 血液内科では、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫といった腫瘍性疾患と、再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑病などの非腫瘍性疾患の治療を行っています。当科の入院患者では、急性白血病、悪性リンパ腫の症例が多くを占めています。両者とも化学療法(抗がん剤治療)を行っています。平成26年の患者数ランキングにて、急性白血病は全国の病院の中で40番目の患者数であり、非ホジキンリンパ腫では10番目の患者数となっており、静岡県西部地域における血液内科の中核病院として機能しています。(病院情報局のデータ http://hospia.jp/)
疾患の性質上、平均在院日数は長期化しやすいですが、病棟全体で入院期間の短縮化に取り組んでおり、全国平均と比較するとやや短くなっています。
また、化学療法だけではなく、骨髄移植や末梢血幹細胞移植といった造血幹細胞移植も積極的に行っています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 104 10.73 10.93 0.96 78.31
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし 55 6.22 5.5 1.82 55.31
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 55 7.36 7.91 0 65.96
 消化器内科では、消化器疾患および胆肝膵疾患の診断から治療を幅広くおこなっています。
データにもあるとおり、大腸疾患診療に力を入れており大腸内視鏡検査だけでなく、大腸3D-CT(バーチャル大腸内視鏡、CTコロノグラフィ)、大腸カプセル内視鏡検査の導入もしているほか、シングルバルン内視鏡を導入し、カプセル内視鏡との併用による小腸疾患の診断・治療を積極的に行っています。
抗ウイルス剤による肝炎治療も積極的に行って、ウイルスの根絶、肝炎進展防止に力を入れています。
 また、早期食道がん・胃がん・大腸がんの内視鏡的切除(ESD)、PDT(photo dynamic therapy),APC(アルゴンプラズマ凝固)、食道静脈瘤硬化療法、総胆管結石の内視鏡による排石、悪性胆道疾患における閉塞性黄疸に対するステント留置、その応用で消化管狭窄に対しても行い、患者さんのQuality of lifeの向上に努めていて、肝がん治療では手術困難な例に経皮的ラジオ波焼却療法を含め、肝動脈塞栓療法及び放射線治療等を放射線科医の協力のもと集学的に治療をしています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 131 15.48 18.3 6.87 82.24
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし 127 3.35 4.87 0.79 70.24
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2 なし 115 4.66 5.68 0 67.19
 虚血性心疾患と不整脈疾患の診療を二つの大きな柱として、循環器疾患に対して最先端の医療を提供するとともに、急性疾患に対して24時間常に的確な診断と迅速な治療を提供することが当院循環器科の使命です。
 当院は3次救急を担当する救命センターを併設しており、心筋梗塞など緊急性を要する循環器疾患に関しては浜松市全域に対して責任を担っていると考えております。
 当科は最新の心臓再同期療法を初め、施設認定のある治療手技に関しましては県内でもいち早くそれらを取得して治療に反映しています。不整脈のカテーテルアブレーション治療も平成11年より開始し、現在では年間100例以上の治療を行っています。各疾患の治療症例数も十分な経験を誇れるものと自負していますが、単なる症例数の増加よりも厳格な治療の適応判断と安全性を最優先し、心臓外科とも綿密に連携して、各々の患者さんにとって最良の結果をもたらす治療を選択することに努めています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 201 13.74 14.34 4.48 74.99
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 176 27.43 21.69 20.45 85.36
040040xx99100x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 95 3.05 3.29 0 72.44
 呼吸器内科で入院患者の第1位は肺炎などの感染症、第2位は肺癌です。高齢化社会の進行で呼吸器の感染症や悪性腫瘍に罹患する患者は増加の一途です。一般の肺炎では加齢に伴う食物嚥下機能の低下に起因する誤嚥性肺炎とそうでない肺炎に分かれますが、基本的に肺炎の治療は適切な抗生剤の投与と全身管理(輸液や呼吸不全には酸素管理など)で入院管理を行います。感染症なのでほとんどは緊急入院で軽快退院を目指します。重症患者には場合によっては集中治療による人工呼吸管理も行います。前述の嚥下機能低下による誤嚥性肺炎は一時的に改善してもまた再発するので、嚥下機能評価行い必要な患者には嚥下訓練を行います。肺炎では長期臥床による身体機能低下も来すため早期リハビリテーション開始を行い、入院日数の短縮を図ります。肺癌は部位別がん死亡率のトップであり、積極的治療にもかかわらずまだまだ予後不良な癌種ですが、それぞれの患者の組織型や遺伝子変異検索により適切な抗ガン剤が最近選択可能となり長期生存する患者が増加しています。その為の超音波内視鏡検査などの技術も進歩しています。患者の生活の質の維持/向上も念頭に短期入院を基本的に繰り返します。
内分泌代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070xxxxxxxx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 119 13.28 15.35 2.52 62.45
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 11 12.73 14.2 0 60.55
100050xxxxxxxx 低血糖症(糖尿病治療に伴う場合) - - 5.89 - -
 当科は糖尿病、甲状腺、下垂体副腎疾患を扱っていますが、入院患者さんは圧倒的に糖尿病患者さんが多くなっています。血糖コントロールの悪い患者さんが、教育入院、血糖コントロール目的で、当院外来から、また他院から紹介で来られ、高血糖症状(口渇、多飲、多尿)のない患者さんでは8日間の教育入院と並行して薬物調整し、退院となります。ただし、高血糖症状をともなうようなより血糖値の高い患者さんでは8日間の教育入院に加えて、もう1週間を目安に血糖コントロール入院を継続します。さらに意識障害を伴うようなケトアシドーシスの患者さんは生命の危険を伴いますので、多くは救命病棟へ入室の上、厳格に管理します。また当院は日中、夜間問わず救急車も積極的に受け入れておりますので、当院、他院で糖尿病薬物療法中の患者さんが重症低血糖で搬送されることも多くあります。低血糖性昏睡は、高齢者がほとんどで、薬剤が効きすぎていることが多いため、血糖値が回復して、もとの治療に戻して退院しても、また低血糖を繰り返すことがあります。そのため、数日入院を延長して、低血糖回復後、薬剤調整して帰宅することもあります。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x099000x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 11 10.73 15.8 9.09 78.36
010060x097x0xx 脳梗塞(JCS10未満) その他の手術あり 手術・処置等2 なし - - 37.92 - -
010060x099030x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし - - 18.08 - -
 神経内科で最も多い症例は脳血管障害、特に脳梗塞で、全体のおおよそ80%を占め、ほとんど全てが緊急入院です。抗血小板療法や抗凝固療法などの保存的治療を行いつつ早期の自宅退院を目指してリハビリを行っていますが、高齢の症例も多く、約60%の症例ではリハビリテーション病院や療養型病院への転院となっています。次に多いのは進行期パーキンソン病や多系統萎縮症などの脳の変性疾患で、嚥下障害や誤嚥性肺炎などの合併症で入院することがしばしばあります。そして髄膜・脳炎や炎症性ミオパチーなどの炎症性疾患、多発性硬化症や視神経脊髄炎、重症筋無力症、多発ニューロパチーなどが続きます。
感染症内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 45 16.07 14.34 8.89 74.8
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症 手術なし 36 10.81 12.6 13.89 77.25
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2 なし 25 13.08 18.99 12 77.68
 感染症内科は外来患者と入院患者の内容が大きく異なります。外来患者ではエイズ/HIV感染者、輸入感染症(デング熱など)、渡航ワクチンが大半を占めています。入院患者については肺炎、腎盂腎炎、敗血症が多い傾向にあります。
 肺炎は高齢者の誤嚥性肺炎が多いため、平均年齢も高く、合併症も様々であることから、平均在院日数がやや長くなっています。腎盂腎炎については菌血症を合併するような重症患者が入院していますが、尿路結石などの尿流を阻害する合併症を持つ患者については泌尿器科に迅速に相談しています。敗血症は何らかの感染症によって病原体が血液中に流れ出る病態であることから、腎盂腎炎、肺炎、感染性心内膜炎、内臓膿瘍などを基礎疾患に持つ患者が多い傾向にあります。
感染症治療においては、感染症内科が最も得意とする抗菌薬の適正使用が常時実施されています。感染症の存在が疑われたときから、感染源を推定し、原因菌を想定し、迅速に抗菌薬を投与しています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040080x1xxx0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳未満) 手術・処置等2 なし 173 6.31 5.72 0 2.5
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし 72 4.42 5.5 0 3.93
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 59 5.63 6.31 5.08 4.14
 小児科に入院する患者さんのほとんどは急性期疾患です。その中で肺炎と胃腸炎と喘息が上位となっています。肺炎と喘息はともに呼吸器の病気です。呼吸困難があって水分摂取や睡眠が困難となったり、体の酸素濃度が低下して、酸素吸入が必要になったりして入院となります。当院では、開院当時から喘息や呼吸器疾患の診療に力を入れてきました。最近では、「ネーザルハイフロー」という酸素吸入だけでなく気道の加湿と気道狭窄を防ぐ気道圧がかかる治療法で、重症な乳児のRS感染症治療に成果を上げています。また、喘息の治療では、今までの重症度別から各症例に合わせた個別治療を行うための臨床研究とその結果を基にした、「最少の薬剤で最大の効果」をめざして診療しています。激しい嘔吐や下痢などで脱水状態となり入院する胃腸炎の患者さんに対しては、脱水が改善し、水分や食事摂取が可能となるまで輸液を中心に治療をしています。原因はロタウイルスやノロウイルスが多くを占めますが、時にサルモネラやキャンピロバクター、まれですがO157などの重症な合併症を起こす可能性がある病気が隠れていることあるため、ウイルスと細菌の病原体検査をしっかり行っています。
リウマチ科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070560xx99x0xx 全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 手術なし 手術・処置等2 なし 16 42.88 18.15 6.25 68.19
070470xx99x0xx 関節リウマチ 手術なし 手術・処置等2 なし - - 14.9 - -
070470xx99x2xx 関節リウマチ 手術なし 手術・処置等2 2あり - - 26.73 - -
 全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎/多発性筋炎、リウマチ性多発筋痛症、RS3PE症候群、血管炎症候群、関節リウマチ、不明熱などが急性期の入院として多い。リウマチ科は医師一人ですが、各科の協力を得て、リウマチ科領域のあらゆる疾患、合併症に対応しています。
 最近の傾向として、リウマチ性疾患の患者さんも高齢化し、感染などのさまざまな合併症、一人暮らしで生活ができない、ADLが低下して自宅での介護が困難、などで入院となるケースが増えています。自宅での生活が可能になるまでの治療やリハビリ、介護保険の申請と手配、施設や後方病院探しと入院も長くなりがちです。浜松市内にはリウマチ性疾患の入院できる病院が少なく、急性期だけではなく慢性期の入院治療も役割と考えています。
消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 61 8.11 9.17 6.56 71.82
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 53 18.83 17.41 0 70.83
060335xx0200xx 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 43 6.77 7.84 0 57.6
 消化器外科の特徴は、胆嚢摘出術、胃切除術や大腸切除術に腹腔鏡下手術を積極的に導入していること、原発性肝癌に限らず転移性肝癌にも積極的に肝切除術を施行していること、胆管癌、胆嚢癌、膵癌に対しては血行再建を伴う拡大手術を行っていること、急性胆嚢炎に対する緊急ラパコレ施行などである。開業医の先生よりご紹介いただいた救急患者さんを「ことわらない」をモットーに365日緊急手術が行える体制をとっている。年間の手術総数は約850件あり、この内緊急手術が約20%を占める。悪性疾患では大腸癌(結腸癌+直腸癌)切除が最も多く93件(腹腔鏡補助下切除が約20%)で、胃癌切除が45件で次ぐ。肝胆膵領域の癌切除は合わせて40件である。良性疾患では、皮下埋め込み式ポート留置術 172件、鼠径部のヘルニア(大腿ヘルニアを含む)152件、胆嚢摘出術 95件(ラパコレが約80%)虫垂切除術 51件、腸閉塞手術 24例などである。クリニカルパスを多くの手術に適用しており、手術の前日入院を基本としている。大腸疾患は腸管の処置のために2日前入院となっているが、鼠径ヘルニアでは当日入院もある。在院日数は多くの疾患で全国平均を下回っている。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100020xx01x0xx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除等 手術・処置等2 なし - - 9.55 - -
100140xx97xxxx 甲状腺機能亢進症 手術あり - - 9.92 - -
100130xx97x0xx 甲状腺の良性結節 手術あり 手術・処置等2 なし - - 8.04 - -
 当院外科では主に浜松市内で開業されている石垣甲状腺クリニックと連携し甲状腺疾患の手術を年間10~20例行っています。適応疾患は甲状腺悪性腫瘍(乳頭癌、濾胞癌、髄様癌)、バセドウ病、巨大甲状腺腺腫や結節であり、石垣クリニックで診断され手術適応になったものの全身性合併症(心臓呼吸器疾患併存)や局所進行高度(高度なリンパ節郭清を伴うもの、甲状腺全摘が必要なもの)などのハイリスク症例が紹介されてきます。必要な検査を行ったのち、全身状態を再確認し手術日を決定します。通常は紹介日に術前検査を終えて入院・手術日を決めます。「手術に関する説明と承諾書」は石垣甲状腺クリニック院長より行っていただき入院日に持参していただいてます。手術前日入院して翌午前中まで術前経口補水を行い、13時半より手術室にて点滴確保してから手術に臨みます。手術は石垣甲状腺クリニック院長立会いのもとで行われ、夕方までには全身麻酔から覚醒して病室に戻ります。翌朝まで手指の痺れや嗄声の程度を確認し、可能なら飲水を開始します。咽せが強くなければお昼より食事を再開して点滴を終了します。見張りドレーンは出血がないことを確認後に抜去されますので手術翌日にはチューブ類が全て外れ、ご本人と家族の都合次第では退院も可能になります(当院では全国平均よりも2日前後の早期退院を実現)。退院後はこれまで通りに石垣甲状腺クリニックへの外来通院を行っていただくため、当院への通院は不要です。当院では耳鼻咽喉科や麻酔科と緊密な連携をとって治療に当たっていることが特徴と言えます。
乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx03x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 手術・処置等2 なし 91 5.95 6.79 0 58.78
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等2 なし 24 11.33 11.63 0 56.46
090010xx02x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 単純乳房切除術(乳腺全摘術)等 手術・処置等2 なし 20 10.65 10.37 0 59.05
 乳がん治療の基本戦略は、まず局部にあるがんを手術や放射線治療などの局所治療で取り除き、再発のリスクが高ければ薬物療法で全身治療を行うことが標準となっています。しかし、その治療効果は患者さんには実感できず、つらい副作用に悩まされながら治療を受けなければなりません。これに対し、近年主流になりつつある術前薬物療法にはいくつものメリットがあります。まず、効果を実感でき治療を続ける意欲につながること、がんが消えてしまう(病理学的完全寛解)可能性があること、切除範囲が狭くなりきれいな温存が可能になるといったことです。
 この1,2年で乳がんには複数のタイプがあることが遺伝子発現解析で明らかになりました。つまり「Luminal A」「Luminal B」「Luminal B-HER2陽性」「HER2陽性」「Triple negative」の5つの病型に分類され、それぞれに最適な治療法が明確になりました。当科では、病型に応じて積極的に術前薬物療法を取り入れており、そのことがこのデータで示される高い乳房温存率(85%)に反映されています。
また、各手術術式における当院の平均在院日数は全国平均とほぼ同等であり、標準的な治療が行われていると考えます。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2 なし 43 19.63 13.03 0 67.42
040040xx9904xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 21 7.52 13.38 0 69.24
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 20 7.15 9.68 0 28.8
 手術症例で最も多い症例は原発性肺癌です。最近は糖尿病、心疾患、脳血管障害、腎・肝障害等の合併症を有する患者さん、また高齢の患者さんの手術も多く増加しており、関係科と連携をとりながらバランスのとれた診療を行います。診断から、手術、再発治療、緩和ケアまで当科で行っています。呼吸器内科、放射線科と連携し術前に化学放射線治療を行い、癌病巣を縮小させた後に切除を行うこともあります。手術症例で2番目に多いのは自然気胸です。若年者に多く、良性疾患ですが再発しやすいという特徴があります。手術は再発時に行うことが一般的ですが、受験生など再発予防のため初発時でも手術を行うことがあります。高齢者の自然気胸では肺気腫を有することが多く、他の併存疾患も考慮の上、手術適応および術式を決定しています。原則的に手術症例に対してはクリニカルパスを適用しています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x099030x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 109 23.26 18.08 32.11 73.38
010060x099000x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 63 20.68 15.8 28.57 78.16
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 49 6.45 10.02 2.04 76.04
 脳神経外科の入院患者数で最も多い疾患は脳梗塞です。脳梗塞はアテローム血栓性脳梗塞、ラクネ梗塞、脳塞栓症に分類され症状もいろいろ有ります。当科では急性期治療としてt-PA治療、血管内治療等を積極的に行っています。又、比較的軽症の場合でも入院してしっかり治療することにより後遺症の軽減に努めています。脳梗塞に伴い頸部内頸動脈の狭窄が見つかることが増えています。このような場合は慢性期に血管を広くする手術(頸動脈血栓内膜剥離術)を行っています。次に多いものは外傷および慢性硬膜下血腫です。高齢者の増加に伴い自宅での転倒事故が増加しています。高齢者の場合軽微な外傷でも重大な脳損傷を来すことが有り経過観察のための入院も増えています。その他当科の特徴として水頭症の患者さんが多いことが有ります。歩行障害、認知障害、尿失禁が主要な兆候である正常圧水頭症の患者さんが増えています。積極的に検査を行い手術は患者さんの負担が少ない腰椎腹腔短絡術を行っています。その他新生児の水頭症、小児脳腫瘍、もやもや病、成人脳腫瘍等幅広く治療を行っています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 165 25.33 28.7 70.91 84.28
07040xxx01xx0x 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 定義副傷病 なし 110 22.15 24.95 0.91 64.45
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 定義副傷病 なし 71 21.28 21.52 42.25 76.97
 整形外科は、運動器と呼ばれる骨・関節・筋肉・靭帯・脊髄・抹消神経等の臓器の疾患や外傷(骨折など)を診療対象とする診療科です。
本邦は世界で最も高齢化が進んだ社会構造となっており、これを反映して整形外科では大腿骨近位部骨折(大腿骨頸部骨折・大腿骨転子部骨折など)や脊椎椎体骨折などの骨粗鬆症を基とする高齢者の骨折患者の入院件数が多数を占めています。特に大腿骨近位部骨折は、その大部分が手術対象となっていますが、手術対象となる平均年齢が80歳代半ば前後であり、何らかの内科的併存症や認知症を伴った例が多数を占めています。浜松地域では本骨折治療に際し手術を請け負う浜松医療センターのような急性期医療機関・リハビリテーションを担う回復期医療機関・家庭などへ復した後の維持機管理を担う診療所のそれぞれが協力して地域内連携診療を行っており、浜松医療センターでの手術治療後は多くの例が早期にリハビリテーション専門施設に速やかに転院する体制を撮っています。
また、浜松医療センターには下肢関節再建・人工関節センターが設置されており、特に成人股関節疾患に対する人工股関節置換術や骨切り術などの専門性の高い手術治療が数多く実施されていることから変形性股関節症等に対する手術治療目的の入院例も多数を占めています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx97xx0x 静脈・リンパ管疾患 その他の手術あり 定義副傷病 なし 47 3.28 3.46 0 63.68
050050xx0151xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 心室瘤切除術(梗塞切除を含む。) 単独のもの等 手術・処置等1 5あり 手術・処置等2 1あり 13 23.46 28.12 7.69 68.08
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2 なし 10 17.7 13.19 10 77.7
 心臓血管外科で最も多い症例は下肢静脈瘤です。当科では術後の疼痛や知覚神経障害などの合併症を防止すべく低濃度浸潤麻酔を併用した内翻式ストリッピング手術を基本として良好な成績をおさめてきました。更に2012年4月からレーザー治療を導入し低侵襲化を図っています。次に多いのが、狭心症などの虚血性心疾患です。従来体外循環使用心停止下に施行されてきた冠動脈バイパス術も、体外循環を使用せずに心臓を拍動させたまま手術を完遂するOPCAB(心拍動下冠動脈バイパス術)が多く行われるようになっています。当科では2010年から全面的にOPCABを第一選択術式としています。3番目は大動脈弁狭窄などの心臓弁膜症と大動脈瘤です。心臓弁膜症に対して当科では80歳を超える方たちに対しても、術前に各臓器機能を十分精査した後、積極的に手術を行う方針でいます。大動脈瘤のほとんどは腹部ですが、開腹手術に比べて低侵襲で術後の回復も極めて早いことから、当科では2012年から積極的にステントグラフト治療に取り組んでいます。2015年からは胸部の大動脈瘤に対してもステントグラフト治療ができるようになりました。他に重症虚血肢を含む慢性閉塞性動脈硬化症に対する手術も行っています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1 なし 17 2.82 4.38 0 39.47
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 12 10.75 11.97 8.33 72.5
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 10 2.9 5.86 0 27.1
 形成外科で最も多い症例は、皮膚腫瘍です。皮膚の腫瘍には良性のものと、悪性(癌)があります。見た目で診断することができる場合はよいのですが、顕微鏡検査による確定診断が必要になることも多く、その場合は手術になります。皮膚腫瘍は体表にできるため、手術による見た目の変形を最小限にする必要があり、形成外科的な手技が必要です。
 次に多いのが、皮膚や皮下の感染です。これは、細菌が増えることで起こります。多くの場合は抗生剤で治療が可能ですが、特定の細菌や感染部位によっては緊急で手術が必要なこともあります。この判断が比較的難しく、血液検査や画像検査などを行い、総合的に判断します。
 3番目は外傷による皮膚や骨の損傷です。特に顔面領域の損傷は今後の生活の質に直結するため、専門的な治療が必要です。顔面骨の固定には従来の金属プレートの他、吸収性のプレートを用いて整復することもあります。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120260xx01xxxx 分娩の異常 子宮破裂手術等 68 7.96 9.63 0 33.51
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 62 7.89 9.94 0 32.79
120010xx99x50x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 5あり 定義副傷病 なし 60 3.07 5.17 0 56.57
 当院の産婦人科は地域周産期母子医療センターとしての役割を担っているため、院内の症例は小児外科と小児心疾患以外、すべての重症症例や早産症例を自院で管理しています。さらに、院外の緊急母体搬送も受け入れているため、切迫早産や重症患者さんが多く入院しています。重症症例も含め年間の分娩数は約1200件で、そのうち約16%が帝王切開分娩となるため、最も多い保険診療の症例は帝王切開による入院です。前回の分娩が帝王切開分娩であるため、今回も切迫子宮破裂として帝王切開を行う症例と骨盤位や胎児の異常で帝王切開を行う症例が疾患群の1番2番となります。当院での帝王切開率は全国平均が20%ですので周産期センターとしては低い方になります。
 婦人科では良性腫瘍だけではなく悪性疾患も多く取り扱っています。悪性疾患の場合、術後の抗がん剤治療を行う症例が多く存在します。できるだけ外来化学療法を勧めていますが初回治療やご本人の状態や希望によって入院して行うことがあります。
新生児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 292 3.35 6.17 0 0
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 74 10 11.59 0 0
140010x199x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 1あり 11 7.09 12.67 0 0
 当院は地域周産期センターに指定され、年間分娩数は1200件を超えます。ハイリスク妊婦を管理する周産期センター、助産師が中心となりリスクがない妊婦を扱うメディカルバースセンターめばえと2つの部門で分娩を行っています。
 当院は母児同室を基本としていて、産科病棟には新生児室がありません。新生児の疾患で非常に多い黄疸も産科病棟で治療できないため、NICUで一番多い症例は新生児黄疸となります。光線療法のみで軽快するお子さんが多いですが、他の疾患が原因であることもあり、その場合には追加の治療を行うこともあります。
2番目は出生体重1500gから2500gで出生する低出生体重児のお子さんです。保育器に収容するだけで大丈夫なお子さんから、点滴、人工呼吸器などを必要とするお子さんまで様々で、そのお子さんにあった治療を選択しています。3番目は2500g以上で出生し、呼吸障害などの病気を発症し、その治療をしないといけないお子さんです。
 当科は12床と小さいNICUですが、500gに満たない小さいお子さんも管理することがあり、また人工呼吸器やNO(一酸化窒素)療法なども行うことができるNICUです。

眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070xxxxxxxx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) - - 15.35 - -
160250xx97xxxx 眼損傷 その他の手術あり - - 4.8 - -
160250xx99xxxx 眼損傷 手術なし - - 5.05 - -
【特徴・特色】
・ 地域との連携を積極的に行い、手術後問題のない方は開業医で経過を観察していただいています。
・ 白内障手術等は患者さんの希望に合わせて、クリニカルパスを導入し、手術に対する不安、情報不足がないように心がけています。
・ 糖尿病網膜症など全身疾患は、他科との連携を積極的に行っています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 82 5.9 5.31 0 70.09
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 76 5.67 7.76 0 45.36
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 42 9.29 8.2 0 9
 耳鼻いんこう科では、中耳手術や鼻科手術に積極的に取り組んでいます。最新の内視鏡設備とナビゲーションを整備し、安全かつ精度にこだわった手術を目指しております。症例数は年々増加傾向で、2泊3日からの短期間入院にも対応できるようにしています。
また、めまいの診断と治療にも力を入れており、内耳疾患を中心に、めまいを治すだけでなく、予防も目標にしており、高齢者の平衡障害にも対応しています。
なお、平成28年4月からは、中耳手術センターを開設し、耳漏の原因となる慢性中耳炎、伝音難聴の原因となる耳硬化症、耳小骨の奇形など、手術で改善のできる聴力障害や、髄膜炎や顔面神経麻痺などの合併症を起こしうる真珠腫性中耳炎を中心に中耳疾患の手術を行っています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx02020x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 41 6.12 8.02 0 74.73
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症 手術なし 23 20.91 12.6 8.7 79.43
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 16 11.5 7.59 0 79.31
 泌尿器科で最も多い入院疾患は、膀胱癌になります。多くは尿道から膀胱に器具を挿入して癌を切除する、経尿道的手術を施行して治療します。癌が膀胱壁深くまで浸潤していることがわかった場合は、開腹手術を含めた次の治療に移行します。次に多い疾患は腎臓または尿路の感染症、具体的には急性腎盂炎や急性細菌性前立腺炎などになります。よく知られた膀胱炎では外来治療で済むことがほとんどですが、細菌感染が腎臓や前立腺に及ぶと、高熱が出て食事ができなくなるなど、入院して点滴治療が必要な状態になりがちです。適切な抗菌薬投与により炎症自体は1週前後で回復が期待できますが、ご高齢な方、持病がある方では、体力が低下するきっかけとなり元の生活に戻るのに時間がかかることがあります。リハビリ部門などと連携して早期に退院できるよう援助します。
総合診療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 21.69 - -
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症 手術なし - - 12.6 - -
100380xxxxxxxx 体液量減少症 - - 9.18 - -
 総合診療科は、診療科が特定できない患者さんに対して診察や検査を実施し、専門診療科に紹介している。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 66 17 22 86 - 25 1 7
大腸癌 42 26 52 61 21 16 1 7
乳癌 70 43 - - - 15 1 7
肺癌 53 18 47 106 61 142 1 7
肝癌 - 14 13 15 - 48 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 胃がん、大腸がん、肝がん、肺がん、乳がんの5大がんについて初発と再発で集計しています。UICC病気分類とはUICC 病期分類国際対がん連合によって定められた、T:原発腫瘍の広がり N:所属リンパ節転移の有無と広がり M:遠隔転移の有無であり、今回の入院時に悪性腫瘍に対する治療前に得られた情報にて分類しています。この分類を使用して各種がん取り扱い規約に準じて分類します。
 「初発」とは、自施設において、当該腫瘍の診断、診断と初回治療、あるいは初回治療を実施した場合を指します。入院時に主要な傷病名が悪性腫瘍の場合で、当該腫瘍の診断および初回治療を実施した場合を指します。
 「再発」とは、自施設・他施設を問わずに初回治療が完了した後、自施設にて診療した場合や、治療がん完介護に局所再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合を指します。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
重症度 0 57 8.77 54.23
重症度 1 87 14.23 78.76
重症度 2 78 20.95 82.09
重症度 3 37 23.73 82.89
重症度 4 - - -
重症度 5 - - -
不明 - - -
成人市中肺炎は、 日本呼吸器学会が定める成人市中肺炎診療ガイドラインにより重症度を分類しています。
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I63$ 脳梗塞 3日以内 254 27.8 76.13 33.11
その他 39 26.79 75.92 2.39
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内 - - - -
その他 - - - -
 ICD10は世界保健機構(WHO)が作成した傷病分類です。それぞれの国の傷病状況を比較できるように統一した基準が作られています。脳梗塞では症状および閉塞血管の部位により分類されています。一過性脳虚血発作は症状が24時間以内に消失したものです。症状は消失してもその後脳梗塞を来す頻度が高いため脳梗塞と同様に検査治療を行います。それ以上症状が持続したものは脳梗塞になります。当院では3日以内の脳梗塞の占める割合が高くt-PA療法や血管内手術等を積極的に行うとともに早期からリハビリテーションを行い機能回復に努めています。脳血管の閉塞部位により頸部の内頸動脈の閉塞を来したものが脳実質外動脈の閉塞および狭窄にあたります。脳血管に狭窄や閉塞が有っても脳梗塞に至らない場合が有ります。その他特殊な病気として両側の内頸動脈中大脳動脈前大脳動脈が徐々に狭くなり閉塞し副側血行路として穿通師領域の血管が発達しもやもやとした像を呈するようになるもやもや病と言う疾患が有ります。この疾患に対しては脳血流の測定等を行い手術適応を決定しています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント設置術 64 4.77 14.44 4.69 70.2
- - - - - - -
- - - - - - -
 腎臓内科で最も多い症例は血液透析の準備のための内シャント手術を行う慢性腎不全です。腎機能低下が進行した場合、近い将来の血液透析の準備として内シャント手術を行います。次に多いのが、手術がない慢性腎不全です。腎不全の進行抑制のための食事療法、種々の合併症の治療、急激な腎不全の進行の治療介入のための入院です。3番目は血液透析導入の慢性腎不全です。あらかじめ内シャント手術を行って血液透析の導入をした慢性腎不全と、高度の腎機能低下のため当院に紹介され、そのまま内シャント手術を行って血液透析を開始した慢性腎不全またはカテーテルで血液透析を開始し、その後内シャント手術を行った慢性腎不全です。内シャント手術と血液透析導入を同時に行うと在院日数が長くなります。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 100 5.38 7.82 4 77.02
K654 内視鏡的消化管止血術 78 1.1 11.6 2.56 71.09
K7211 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 49 1.37 3.1 2.04 68.41
 消化器内科では、消化器疾患および胆肝膵疾患の診断から治療を幅広くおこなっています。
データにもあるとおり、大腸疾患診療に力を入れており大腸内視鏡検査だけでなく、大腸3D-CT(バーチャル大腸内視鏡、CTコロノグラフィ)、大腸カプセル内視鏡検査の導入もしているほか、シングルバルン内視鏡を導入し、カプセル内視鏡との併用による小腸疾患の診断・治療を積極的に行っています。
抗ウイルス剤による肝炎治療も積極的に行って、ウイルスの根絶、肝炎進展防止に力を入れています。
 また、早期食道がん・胃がん・大腸がんの内視鏡的切除(ESD)、PDT(photo dynamic therapy),APC(アルゴンプラズマ凝固)、食道静脈瘤硬化療法、総胆管結石の内視鏡による排石、悪性胆道疾患における閉塞性黄疸に対するステント留置、その応用で消化管狭窄に対しても行い、患者さんのQuality of lifeの向上に努めていて、肝がん治療では手術困難な例に経皮的ラジオ波焼却療法を含め、肝動脈塞栓療法及び放射線治療等を放射線科医の協力のもと集学的に治療をしています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 104 1.4 1.29 0 70.83
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの) 95 1.49 3.06 0 66.99
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞に対するもの) 50 0 11.94 4 68.32
 循環器疾患治療認定施設として、上記手術を含む心臓再同期療法(CRT)、植え込み除細動(ICD)移植術および交換術、経皮的冠動脈血管形成術(高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテルによるもの)、経皮的冠動脈血管形成術、経皮的冠動脈血栓切除術、経皮的冠動脈ステント留置術、大動脈バルーンパンピング治療などを行っています。昨年度(平成27年度)の主な診療実績は以下のとおりです。
 冠動脈造影検査 449例
 緊急冠動脈造影 110例
 冠動脈血管形成術(PCI) 233例
 緊急PCI 84例
 末梢血管形成術 20例
 ペースメーカー植え込み術 新規42例 交換30例
 植え込み除細動器(ICD)植え込み術 新規10例 交換1例
 心臓再同期治療(CRT) 4例
 心臓電気生理検査 5例
 不整脈アブレーション治療 130例
消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 96 1.39 1.96 2.08 71.49
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 83 1.2 4.1 0 57.75
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 57 7.14 16.25 0 70.49
 消化器外科では、患者さんとそのご家族に納得のいく説明を行い、合併症の少ない手術を施行し、適切な化学療法を行い、良好な治療成績をあげることを目指している。また、開業医の先生よりご紹介いただいた救急患者さんを「ことわらない」をモットーに365日緊急手術が行える体制をとっている。年間の手術総数は約850件あり、この内緊急手術が約20%を占める。悪性疾患では大腸癌(結腸癌+直腸癌)切除が最も多く93件(腹腔鏡補助下切除が20%)で、胃癌切除が45件で次ぐ。肝胆膵領域の癌切除は合わせて40件である。良性疾患では、皮下埋め込み式ポート留置術 172件、鼠径部のヘルニア(大腿ヘルニアを含む)152件、胆嚢摘出術 95件(腹腔鏡下切除が約80%)、虫垂切除術 51件、腸閉塞手術 24例、その他の疾患では悪性リンパ腫、GIST、副腎腫瘍、胃十二指腸潰瘍穿孔、良性の腸疾患、鼠径部以外のヘルニア、肛門疾患、外傷などがある。当科の特徴は胆摘、胃切除術や大腸切除術に腹腔鏡下手術を積極的に導入していること、原発性、転移性肝癌に積極的に肝切除術を施行していること、胆管癌、胆嚢癌、膵癌に対しては血行再建を伴う拡大手術を行っていること、急性胆嚢炎に対する緊急ラパコレ施行などである。
乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 99 1 3.9 0 58.78
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 20 1 8.9 0 58.95
K4764 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))) 15 1.4 8.27 0 55.07
 乳がん治療の基本戦略は、まず局部にあるがんを手術や放射線治療などの局所治療で取り除き、再発のリスクが高ければ薬物療法で全身治療を行うことが標準となっています。しかし、その治療効果は患者さんには実感できず、つらい副作用に悩まされながら治療を受けなければなりません。これに対し、近年主流になりつつある術前薬物療法にはいくつものメリットがあります。まず、効果を実感でき治療を続ける意欲につながること、がんが消えてしまう(病理学的完全寛解)可能性があること、切除範囲が狭くなりきれいな温存が可能になるといったことです。
 この1,2年で乳がんには複数のタイプがあることが遺伝子発現解析で明らかになりました。つまり「Luminal A」「Luminal B」「Luminal B-HER2陽性」「HER2陽性」「Triple negative」の5つの病型に分類され、それぞれに最適な治療法が明確になりました。当科では、病型に応じて積極的に術前薬物療法を取り入れており、そのことがこのデータで示される高い乳房温存率(85%)に反映されています。
また、各手術術式における当院の平均在院日数は全国平均とほぼ同等であり、標準的な治療が行われていると考えます。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの)) 24 3.88 4.29 0 30.83
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの) 23 3.09 21.09 0 68.57
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 13 2.31 10.85 0 69.46
 手術症例で最も多い症例は原発性肺癌です。手術は胸腔鏡補助下に小開胸で行うことがほとんどですが、症例によっては完全胸腔鏡下で行い、胸壁の筋肉切離は最小限としています。標準術式は肺葉切除+縦隔リンパ節郭清ですが、早期の肺癌では縮小手術(肺区域切除、肺部分切除)を行うこともあります。また局所進行肺癌に対しては周囲臓器の合併切除やより広範囲のリンパ節郭清を行うこともあります。高齢者やハイリスク症例では標準術式ではなく縮小手術も考慮します。原発性肺癌の術後入院期間は約10日です。2番目に多い自然気胸では胸腔鏡下で肺嚢胞切除を行い、再発予防のために肺切除周囲を吸収性フェルトで被覆しています。若年者の自然気胸の場合、術後入院期間は2-3日です。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 等 54 2.22 7.31 12.96 76.7
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 21 0.81 47.9 38.1 62.05
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他のもの) 10 5.9 91.7 20 66
 脳神経外科の手術でも最も多いものは慢性硬膜下血腫です。軽微な外傷の後1ヶ月程度経った際脳の表面に血腫がたまる病気です。局所麻酔による穿頭洗浄術と言う比較的簡単な手術で劇的に良くなります。当科では3日間の短期間入院で治療しています。次に多いものは脳動脈瘤のクリッピング術です。脳動脈瘤破裂に伴うクモ膜下出血および脳ドックなどで発見された未破裂脳動脈瘤に対する手術です。当科では血管内手術によるコイル塞栓術も行っています。脳動脈瘤の性状や患者さんの状態にあわせて最善の治療方法を選択しています。次に多いものは水頭症に対する手術です。水頭症はクモ膜下出血に伴うものと原因不明の高齢者に多い正常圧水頭症が有ります。くも膜下出血に伴う場合は脳室腹腔短絡術を選択することが多く正常圧水頭症では腰椎腹腔短絡術を選択することが多くなっています。その他脳腫瘍の手術も積極的に行っています。手術の際は各種のモニタリングを行い安全な手術を心掛けています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 144 2.1 20.58 58.33 80.65
K0821 人工関節置換術(股) 等 141 2.14 21.07 2.13 66.23
K0462 骨折観血的手術(前腕) 等 55 2.71 14.33 16.36 61.87
 2015年度の浜松医療センター整形外科の総手術件数は936件です。下肢関節再建・人工関節センターが設置され下肢関節に対する人工関節置換術を中心として専門性の高い手術治療が実施されています。特に股関節疾患に対する専門的治療を得意としていることから人工股関節置換術の手術件数が109件と多数を占めており、人工股関節再置換術や人工膝関節置換術はなどの下肢関節の人工関節置換術関連で約150件を超える手術を実施しており人工関節置換術に関する手術室整備やリハビリテーション体制にも専門性を高めるようにしています。四肢の骨折に対する手術的治療も整形外科の重要な診療項目ですが大腿骨近位部骨折などの大腿骨骨折関連の手術件数が139件と骨折部位別の手術件数としては最多となっております。また、高齢者が転倒して手をつくような機転で発生する撓骨遠位端骨折などの前腕骨の骨折に対する手術も多数行われています。

心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 44 0.98 1.16 0 63.82
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの)(2吻合以上のもの) 21 6 20 9.52 68.14
K5612 ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 16 5.06 13.06 6.25 77.81
 2015年の当科の手術件数は157件で、多い順では下肢静脈瘤血管内焼灼術(レーザー治療)が44件、人工心肺を使用しない冠動脈バイパス術(心拍動下冠動脈バイパス術)が21件、腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術が13件でした。低侵襲手術を積極的に導入した結果と考えています。2012年4月から導入した下肢静脈瘤に対するレーザー治療は片脚なら30分程で終わり、入院も2泊3日と短く早期の日常生活への復帰が可能となっています。狭心症などの虚血性心疾患に対する心拍動下冠動脈バイパス術の利点は、体外循環の使用に起因する脳梗塞などの合併症の回避、速やかな術後の回復、輸血率の低減などが挙げられます。当科では2010年から心拍動下冠動脈バイパス術を第一選択とする方針で取り組み良好な成績を得ています。腹部大動脈瘤に対する手術は従来開腹手術で行われていましたが、ステントグラフト内挿術の安全性と安定した長期成績が明らかになったのを確認し当科でも2012年から積極的に行っています。開腹しないので術後の回復も極めて早いことから早期の退院が可能となっています。最近では可能な範囲で胸部大動脈瘤に対してもステントグラフト内挿術を行うようにしています。また心臓弁膜症に対する低侵襲手術にも取り組んでいます。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 13 0.08 1.85 0 75.62
K0842 四肢切断術(大腿) 10 6 24.4 20 84.3
K0063 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6㎝以上) 等 - - - - -
 形成外科の手術で最も多いのが、皮膚悪性腫瘍(癌)の手術です。体表の癌を切除すると、皮膚の欠損ができます。単純に縫合することが可能であればよいのですが、範囲が広い場合は何らかの方法でその欠損を閉じなければならず、皮膚移植や皮弁術といった形成外科特有の手技を駆使して治療にあたります。また、悪性腫瘍はリンパ節転移や血行性転移を起こすこともあり、大学病院と連携しながら適切に対応しています。また、皮膚の良性腫瘍も大きさや部位によっては形成外科的な手技が必要になります。四肢の切断術も比較的多い手術です。高齢化や糖尿病などの基礎疾患などで、血管が悪くなっている患者が増えています。そのため、少しの傷でも治りが悪くなります。症例によっては血管バイパス手術を血管外科に行ってもらい、可能な限り四肢を温存する方針でいますが、治療に難渋し、感染の増悪により全身状態に影響を及ぼすと判断した場合は切断を行うことがあります。切断後はリハビリ科協力のもと、筋力の維持や装具の作成等を行っています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 113 4.33 5.85 0 33.71
K877 子宮全摘術 54 1.59 6.2 0 47.04
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 44 5.89 6.39 0 32.11
 産婦人科で最も多い手術が帝王切開術です。選択帝王切開は前回の分娩が帝王切開分娩であるため今回も帝王切開を行う症例や骨盤位などで予定を決めて行う症例の帝王切開です。緊急帝王切開は予定の症例が何らかの理由で急いで行わなければならなくなった場合、母体搬送や早産の症例のように母児の緊急状態、さらに分娩経過中に母児の状態に異常がみられたために行う場合があります。
婦人科手術で多いのは子宮平滑筋腫など良性疾患が原因で行われる子宮全摘術です。悪性疾患の手術とは区別されています。
新生児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度のもの) 18 0 38.72 0 0
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度のもの) - - - - -
K2762 網膜光凝固術(その他特殊なもの(一連につき)) - - - - -
 当院には小児外科の常勤医がいません。そのため外科的な処置が必要になった時には浜松医大小児外科に応援を頼むことが多いです。当院で検査、治療(手術など)を行うこともありますし、他の病院へお子さんを手術目的で搬送することもあります。
未熟網膜症は早産のお子さんに多い目の病気ですが、その治療としてレーザー凝固術を行うことがあります。昨年は当院眼科により2例行っています。
昨年はありませんでしたが、水頭症のお子さんに対しては脳室ドレナージ術、脳室―腹腔シャント術など当院脳神経外科により行います。その他気管切開術なども行うことがあります。
 手術別患者数で1,2番目に多いのは、分娩時の児の蘇生です。仮死1度、2度の違いは出生したお子さんの状態によって分けられています。これは手術に分類されてはいますが、実際は新生児科医師により、速やかに蘇生が行われています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 786 0.44 1.37 0.25 75.02
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合) - - - - -
K246 角膜・強膜縫合術 - - - - -
【特徴・特色】
・ 地域との連携を積極的に行い、手術後問題のない方は開業医で経過を観察していただいています。
・ 白内障手術等は患者さんの希望に合わせて、クリニカルパスを導入し、手術に対する不安、情報不足がないように心がけています。
・ 糖尿病網膜症など全身疾患は、他科との連携を積極的に行っています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 50 0.96 3.64 0 46.22
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 42 1.12 7.31 0 10.83
K319 鼓室形成手術 26 1.42 8.42 0 35.88
 当科では中耳手術以外に鼻科手術にも積極的に取り組んでいます。最新の内視鏡設備とナビゲーションを整備し、安全かつ精度にこだわった手術を目指しております。症例数は年々増加傾向で、2泊3日からの短期間入院にも対応できるようにしています。
平成27年度の手術実績は、上記の手術を含め次のとおりです。
(耳科手術) 70例
 慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎に対する鼓室形成術、鼓膜形成術、顔面神経麻痺に対する顔面神経減荷術、耳瘻孔、鼓膜チューブ挿入術、鼓膜切開術
 など。
(鼻・副鼻腔手術) 172例
 慢性副鼻腔炎、良性の鼻副鼻腔腫瘍、術後性頬部嚢胞に対する鼻内内視鏡手術、鼻中隔矯正術、下甲介手術、鼻粘膜レーザー焼灼術、鼻骨骨折、顔面  骨骨折整復など。
(喉頭咽頭手術) 136例
 扁桃摘出術、咽頭形成術、アデノイド切除術、音声改善を目的とした声帯ポリープ、ポリープ様声帯、声帯内注入術、喉頭腫瘍など。
(頭頚部腫瘍手術) 52例
 甲状腺、耳下腺、顎下腺など頭頚部良性悪性腫瘍手術。頸部郭清術など。
※ 左右は別に計算
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 55 1.29 5.24 0 75.82
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 11 0.91 17.64 0 73
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用のもの) - - - - -
 2015年度の泌尿器科での手術で最も多かったのは、膀胱癌に対する経尿道的手術(切除術)でした。手術前日に入院し、多くの方は術後3日前後で退院して頂いております。2番目は尿管結石もしくは腫瘍などにより尿管が閉塞し、尿の流れが悪くなったときに閉塞を解除するために施行する経尿道的尿管ステント留置術でした。急性腎不全や重症の腎盂炎と尿管閉塞が関連していることがあり、入院後、早急に施行せざるを得ない時があります。尿道から腎臓まで細い管を挿入する手術です。3番目は前立腺肥大症に対する経尿道的切除術でした。前立腺の腫大で排尿困難となり、内服治療で効果不十分な場合に施行します。膀胱癌に対する経尿道的切除より切除量が多くなることが多く、血尿および排尿状態の改善を待つため、数日長い入院期間となります。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 15 0.12
180010 敗血症 同一 48 0.4
異なる 16 0.13
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 61 0.51
異なる 10 0.08
当院は、合併症を起こさないような細心の注意を払い、手術、処置などを実施しています。
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